コンバージョンの取れているキーワードを改善して効果的なアカウントへ
リスティング広告は出稿したらそれまで、というものではなく、広告配信結果を売上などに照らし合わせ、効果測定し改善していく事で、今まで以上に成果をあげていく事が出来る広告です。
「思っていた効果よりも低かったな」、「予測していた数値よりも悪い結果が出た」という状況であれば、その原因を探し出し、それに合わせた施策をすることで効果の改善を期待する事が出来ます。
このように、予想よりも悪い結果が出てしまった場合には、「すぐに改善しよう」と原因を探してみたり、その改善策をアカウントの数値を見比べて探してみたり、ネットで調べてみたりと、色々と手を入れて改善していく気持ちになる方は多いようですが、広告の配信結果が「予想通りだった」、「予想よりも効果があった」という場合にはそのまま放置してしまう方が結構いらっしゃいます。
もちろん予想よりも結果が良かったのだから、広告主としてそれで満足しているのであれば、それ以上第三者が口を出す事でもないのかもしれませんが、仮にアカウントの中にコンバージョン率の良いキーワードがあったとしたら、それを放置しておくのはすごくもったいない事ですよね。
全体の平均コンバージョン率が1%だったとして、「コンバージョン率が2%とか3%とかのキーワードは平均以上だからとりあえずこのまま、まずはコンバージョン率の低いキーワードやコンバージョンが取れていないキーワードを改善しなくては……。」という考え方、間違いだとは言いませんがコンバージョン数の目標数値があり、その目標を達成させるためにどうするのかという観点から考えるならば、それだけでは無い気がします。
例えば、コンバージョン率の良いキーワードに掲載順位を上げる余地があるのであれば、掲載順位を上げる事でクリック数も増え、結果としてコンバージョン数も増えますよね。また掲載順位を上げる事でコンバージョン率も今以上に上がる可能性があります。
また広告文に手を入れてクリック率を上げる事が出来れば、その分コンバージョン数を増やすキッカケになりますし、予算の制限があるのであれば別のキャンペーンで管理する事でコンバージョン数を伸ばす事が出来るようになります。
たしかにアカウント全体で広告の効果を見た時に、数値の悪い部分を気にしてその部分を優先して改善していこうという気持ちになるのもわかります。
ただ、目標のコンバージョン数を決めて運用していたのであれば、その目標を達成するためにはコンバージョンの獲れないキーワードを獲れるように改善するよりも、現段階でコンバージョンを取れているキーワードをさらに伸ばす施策を中心にしていったほうが目標を達成する事に関しては近道ではないかと思いますし、比較的簡単に出来ます。
もちろんコンバージョンが獲れていないキーワードには、きちんとした処置を施さないといけませんが、短期間でひとまずコンバージョン数を伸ばしたい時や、まずは1件あたりの獲得コストを最適化したいというのであれば、こういった方法が良いのかと思います。
全てがこの通りになるという事ではないのかもしれませんし、コンバージョンが獲得出来ないからと言って、そのキーワードをすぐに配信停止や削除出来ない事情があるという時もあると思いますが、結果の悪い所に注力するのも目標数値を達成させる為の手段であるならば、コンバージョンが獲れているキーワードをさらに伸ばすというような、少しだけ簡単に出来る改善策もあるのだという事も覚えておいた方が良いのかもしれません。
株式会社アイエムシー 大塚雅智