データと経験でアカウントの改善をおこなう
リスティング広告は仮に初期段階で思うような成果をあげることが出来なくても、その後の改善次第では成果を上げていく事が出来るようになる可能性がありますよね。
ただ広告を出しっぱなしにするのではなく、きちんと効果測定をおこない、その結果から原因を考え改善を繰り返していくことでより効果が出るようになるので、”運用型広告”とも呼ばれています。
例えば、自社でリスティング広告の運用をおこなっている場合、「今回リスティング広告をやってみてダメだったらまた一からやり直そう」と、毎回毎回、新しいアカウントを作ってはやめて、と繰り返す方はなかなかいないと思いますが、代理店に運用を任せている場合、「1ヶ月やってダメだったらすぐに別の代理店に・・・」という方はごく稀にいらっしゃいますよね。
もちろん、「何もしてくれない」とか「明らかに経験、知識不足だ」とか、「そもそも人間的に合わない」など、確実に継続してお付き合い出来ない要素がある場合には別ですが、そうでないならば、代理店をコロコロ変えるのもリスクになります。
リスティング広告は先ほども書いたように”運用型広告”なので、これまでの積み重ねが非常に大切です。
広告を始める段階で、色々と考え抜き、「よしこれで!」とスタートさせた時でも、想定外の結果が出ることはよくあります。
思ったより広告の表示回数が少なかった、思ったよりクリック数が少なかった、思ったよりコンバージョン数が少なかった、予想外の検索クエリが多かった、など、想定外の項目を挙げればキリがありません。
ですが、その失敗を元に改善をしていったほうが、より精度の高い改善が見込めますし、きちんとその失敗を分析出来ていれば、最低でも同じ失敗はしなくなりますよね。
「想定外だったからダメだった」というのではなく、その結果からいかに改善をしていけるかが非常に大切なので、それまでのデータや経験をリセットしてしまうというのは、とてももったいないことだと思います。
代理店ではなく、自社で運用している場合にも同じようなことが考えられます。
自社で一人の担当者がリスティング広告を運用しているという場合、その担当の方が辞めてしまうというリスクが考えられますよね。
もし担当の方が辞めてしまった場合、今までの成功も失敗も、データは残っていますが、経験は共有していなければ残りません。
そうならないためにも、例えば複数の人間で管理をするとか、普段からただの成果報告だけを聞くのではなく、どんな結果でどんな仮説からどんな施策をするのか、など、一緒になって考え、一緒に経験をしていく事も大切なのではないかと思います。
代理店に頼むにしろ、自社の担当者に任せるにしろ、経験とデータの積み重ねはとても大切ですので、広告主としてはそういったところも考えておく必要があると思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智