“リピートするお客様”を意識したリスティング広告
ECサイトはもちろんですが、ECサイトに限らず様々なビジネスでリピートの存在は非常に重要ですよね。
健康食品などの単品通販をしている場合にはリピートが命みたいなところもあり、売上を上げていくには、いかにしてリピートを増やしていくかという所がとても大切になっています。
一度商品を購入してくれたお客様にリピートしてもらうためには、初回購入時の対応をより良いものにするであったり、購入後のコミュニケーションの取り方、キャンペーン時のアプローチの仕方、リピート向けの優待特典のようなものを作ってみたり、ポイントを付与するというようなことなど、様々な施策が考えられますよね。
一方、リスティング広告は主に「新規開拓」や「集客」の部分になりますので、商品を購入した後の事に関してはあまりコントロール出来るものではありません。
ただ、新規顧客を集客する時に「リピート率の高いユーザー層へ集中して集客をしていく」という事は出来ますよね。「リピートしてくれそうな新規顧客を開拓していく」という方法です。
具体的には、購入していただいたお客様をリピートする/しないに分け、リピートするお客様の検索の傾向などを調べ、その傾向に合わせたリスティング広告を展開していくというやり方です。
しばらくECサイトで販売をしてきたというのであれば、コンバージョンデータもかなり溜まっていると思いますので、そのコンバージョンデータから傾向を掴みます。
どういう系のキーワードで検索する人がリピートをするのかを把握する事が出来れば、そこからキーワードを広げていくなり、掲載順位を上げるなり、広告文を変えてみるなりクリック数やコンバージョン率を上げていけば、リピートをする確率の高いお客様が増えていきます。
ただこの方法、こうやって書くのは簡単ですが実際にやってみると、リピートする/しないという判断基準以外にも1件あたりの獲得コストが安いもの、コンバージョン率が高いもの、コンバージョンの数が獲れているものなど、気を迷わせる指標がたくさん出てきます。
要はコンバージョンの数が獲れていて、1件あたりの獲得コストも低いため費用対効果はバッチリなのに、リピートしないお客様ばかり・・・というキーワードが出てくると判断に迷う事がありますが、そこは目標をしっかりと見定めて、改善していく事が大切です。
「費用対効果が合っているのであればリピートしなくても問題ない!」、と思ったならそのままでもいいですし、「とにかくリピートを増やす事が将来の売上に繋がるんだ」と思うなら費用対効果が合っていようがその部分の予算をリピートの部分に当てていくようにするという事も判断の一つだと思います。明確にリピートを獲得出来るのであれば後者のほうが良いと個人的には思います。
このリスティング広告でリピートをする新規顧客を開拓していくという方法、実践していくとそれなりに効果はありますが、これをする前に、一番最初に書いたような顧客対応の部分だったり顧客フォローの部分であったり、そういったところから改善をしていかなければ、威力も半減してしまいますからね。
リピートはECサイトで利益を上げるためには本当に大切な事です。ECサイトの運営をされている方も同じように思っていると思いますが、ECサイトではない業種でも、お客様に違う商品を買ってもらったり、追加で注文をいただいたりとリピートされるチャンスはいくらでもあると思います。
新規を1件獲得するよりも、同じお客様に何度も買ってもらった方が広告費もごくわずかで済みますし、成約までもスムーズですので、ECサイトではない方もその辺を意識してみると良いのかもしれませんね。
株式会社アイエムシー 大塚雅智