リスティング広告とSEO対策は全くの別物
以前もリスティング広告とSEO対策について書かせていただきましたが、今回はリスティング広告とSEOを混同されている、似たようなものだと考えていらっしゃる方へ誤解を恐れずにあくまでも私個人の意見として書かせていただきます。
皆さんお分かりだと思いますが、リスティング広告とSEO対策を行った場合の位置関係は下図のとおりとなっております。
これだけ見てみると確かに「似たようなものだ」と思われても仕方ないですよね。
一般的にリスティング広告もSEO対策も同じSEM(検索エンジンマーケティング)に分類されているので、サービスとしても「似ている」と感じている方がいるのも無理のないと思いますし、ウェブ業界で働いている方々も同様な意識をされている方が多くいらっしゃいます。
リスティング広告とSEO対策、それぞれを一言で説明すると以下のとおりです。
リスティング広告→Yahoo!やGoogleにクリック課金型の広告費を払い検索結果画面上部、またはサイドに表示させる広告
SEO対策→検索エンジンのアルゴリズムに合わせてサイトを最適化やその他の施策を行い、検索結果での上位表示をさせるための施策
以上のことからもわかるとおり、リスティング広告は「検索結果画面上部に上がることが前提」であり、SEO対策は「検索結果上部に上げることが目的」なのです。
検索結果上部にあがること前提で、「このキーワードは反応が良いだろう」「この広告文はクリックするはずだ」「ランディングページはここにすればコンバージョン率が上がるんじゃないか」などと施策を行うのがリスティング広告です。
キーワードや広告文の反応が良くなければ、別のキーワードを用意するとか、別の広告文を試してみるとか、そもそも広告出稿を続けるのか、やめるのかなどの対策を打つことが出来ます。
SEO対策は「多分このキーワードが反応が良さそうだから上位にあげてみよう」から始まり、掲載順位が上がることもあれば、上がらないこともある。上がらなければ上げるためにあれやったりこれやったりと、検索結果の順位を上げるための施策をしていきます。
この期間、SEO対策を行ってから上位掲載されるまで早くて数週間~数ヶ月かかります。
検索順位が上がったら上がったで、どれほど効果があるのかSEO対策を行う前ではわかりませんし、もし検索順位が上がったけどお問い合わせやお申込みなどのコンバージョンが増えなかったら・・・。
また、成果が上がるのかどうかわからないキーワードを選定してそのキーワードに対してのSEO対策を行ってしばらく待って・・・。
ビジネスの集客としてSEOを導入するというのであれば、かなり不確実な要素が多い気がします。
もちろん、自然検索で上位に表示させることは大事な事だと思いますが「検索エンジンマーケティング」という観点から見ていくのであれば、リスティング広告とSEO対策、それぞれ違う戦略で考え、導入していかなければいけないと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智