リスティング広告はコンバージョン数ではなく売り上げを伸ばすためのもの
会社のサービスを紹介するウェブサイトであっても、商品を販売するECサイトであったとしても、リスティング広告を運用する以上、コンバージョン数にこだわっている方は多いと思います。
「多いと思う」というか、こだわっていない方はごく少数で、日々コンバージョン数を効率よく伸ばすために日々施策をしているのだと思います。
ただコンバージョン数にしてもそうですが、コンバージョン率(CVR)や1件あたりの獲得コスト(CPA)など広告の成果を測る数値にこだわり過ぎてはいけないと思います。
そもそもウェブサイトでのコンバージョン数であったり、電話での反響でもそうですが、なぜコンバージョン数を増やしたいのかを忘れてしまってはいけません。
本来の目的は「コンバージョン数を伸ばす」という事の先にある「売り上げを上げる事」であり、一般的にはコンバージョン数を伸ばすことで売り上げも比例して伸ばすことが出来るから、コンバージョン数にこだわってしまうのだと思いますが、極端なことを本来の目的から言うのであれば、コンバージョン数が減ったとしても売り上げが上がれば良いという事にもなりますよね。
例えば、ECサイトで言えばリピートするものや、商品単価が高いもの、利益率が高いものを重点的に売ることが出来れば売り上げを伸ばすことが出来ますし、反響を得て商談→成約というビジネスであれば10件の反響で1件も成約しないよりも、1件の反響でも、その1件が確実に成約になる反響を得たほうが売り上げになります。
なので、リスティング広告を運用する上でも、どこを狙えばコンバージョン数が上がるのか、反響が増えるのかという視点も大事ですが、「どこを狙うと売上が上がるのか」という一歩先を見据えたキーワード選びであったり、広告文作りであったり、広告のリンク先ページの改善などをおこなう必要があると思います。
「そんな事言われなくてもわかっている」と感じた方も多いと思いますが、実際に色々な方のお話やご相談をお聞きすると、本来の目的を忘れてしまっているなと感じる事が多々ありますし、自分で運用しているアカウントでもコンバージョン数ばかりを追いかけてしまっていると気付く事もあります。
もちろん、多数の商品を扱っているECサイトであれば、在庫の関係もあるため偏った売り方ではなく、利益率の低い商品や単価の低い商品を販売していかなくてはいけない場合もありますので、売り上げだけを追求する事にも良し悪しはありますので、その点はバランスよく考える必要があります。
ただ、リスティング広告を導入するときの目的、もっと前に遡ればウェブサイトをビジネスに活用しようと思ったときの気持ちは売り上げを上げるためだと思いますので、リスティング広告の1つの指標に過ぎない「コンバージョン数」にこだわり過ぎず「売り上げを伸ばすために必要な事は?」という考え方を忘れない事がとても大切です。
株式会社アイエムシー 大塚雅智