リスティング広告における競合他社を意識する
リスティング広告を開始、運用する際、競合調査をしなければいけないと以前から何度か書いていますが、実際のビジネス上の競合他社と、リスティング広告(ウェブ)での競合他社は少し違う部分がありますので、今日はその事について書きたいと思います。
リスティング広告は検索エンジンの検索結果の画面に表示される広告ですが、検索結果の画面にはリスティング広告の枠だけではなく、自然検索の検索結果も表示されるので、商品、サービスの購入を検討しているユーザーは必ず比較検討をします。
そのため、競合他社との違いを広告文や広告のリンク先ページ(ランディングページ)などで訴求していかなくてはいけないのですが、この「競合他社」というのは実際のビジネス上の競合他社とは異なる部分があります。
例えば、実店舗と通販で小売りをやっているというようなビジネスであれば、実店舗の競合他社は自分の商圏内の同業に限られてきますが、通販では商圏は関係ありません。(※ただ、実物を手にとって来店を促すなど、商圏を武器にする事はできます)
また、リスティング広告は検索連動型広告なので、キーワード選びによっては実際のビジネスよりも異業種と重なる部分が多くなるため、今まで全く意識していなかった異業種の他社でも、競合他社になる可能性があります。
これは、「競合他社が増えてやりづらい」と考えてしまう事もあるかもしれませんが、自社の商品やサービスを意識していなかったユーザーにも訴求できるので、チャンスが広がるという考え方もあります。
そして最後に、実際のビジネスでの競合他社は、その会社がリスティング広告を出している、出していないに関わらず競合他社となります。
「他社がリスティング広告を出稿していなければ、リスティング広告上では競合他社にならないのでは?」と考えるかもしれませんが、商品やサービスを探しているユーザーが必ずしもウェブ上だけで探しているとは限りません。
他社のパンフレットを片手に検索している様子も想像できるので、実際のビジネスで普段考えている競合他社との差別化は、リスティング広告でも行っていかなければいけないと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智