再訪という観点からウェブマーケティングを見直す
リスティング広告は基本的に、”その瞬間欲しくなった/欲しいと思っている”ユーザーに対しては絶大な効果を発揮する広告ですよね。
検索結果画面の上部に表示させることが出来るので、すぐに目に留まりやすいですし、
表示させる広告文も自分で設定出来るので、自社サイトへの誘導もしやすいです。
また、探している商品やサービスに合わせた広告のリンク先ページを用意することが出来るので、”欲しい”と思っているユーザーに対して購入やお問い合わせなどの行動にストレスなく移すことも可能です。
なので、潜在的なユーザーというよりは、欲求が顕在化されたユーザーへの広告が非常に効果的とされています。
ただ、検索をするユーザーというのは上記のように顕在化されたユーザーだけではなく、情報収集や、まだ比較検討段階にあるユーザーもいらっしゃいますよね。
こういったユーザーが顧客にならないかと言ったらそうではありません。
高額な商品だったり、BtoBのサービスなどでは、まずはきちんとした情報収集を行い、色々なウェブサイトを比較して・・・と、数日かかるときもあれば、数週間、数か月と、最初の訪問から時間のかかるケースもあります。
また、過去のコンバージョンのデータを見てみると、新規ユーザーはほどんどいなく、リピートユーザーばかりがコンバージョンしているといった商材もあると思いますので、そういったユーザーを狙っていくためには、再訪を促すための施策というのも必要となってきますよね。
再訪させる施策の代表的なものとしてリマーケティングという仕組みがあります。
これは一度自社のウェブサイトや特定のページを訪問したユーザーに対してディスプレイネットワーク内で追いかけていくという仕組みで、自社の商品やサービスを忘れさせない、または再訪させるという目的で使う事が出来ます。
比較検討しているユーザーはどのタイミングで購入やお問い合わせをするのかわかりませんので、”ユーザーに忘れさせない”=”普段から目に入れておく”というのは非常に大切なことです。
そのためリマーケティングを使った広告は再訪させるためには非常に有効な手段の一つとなります。
他には再訪をさせるためには「覚えておいてもらう施策」というのも大切です。
これはどの商品も、というわけにはいきませんが、覚えやすいサービス名や屋号、商品名を付けるというのも非常に大切なことですし、キャッチコピーやメインビジュアルで、覚えておいてもらうにはどうしたらよいか、と考えて施策をしておく必要もあります。
このほかにも、再訪をさせるためには「広告を出し続けていく」という事も非常に大切だと思います。
検索したけど出てこなかった、というのは機会損失以外の何物でもありません。
上記のように覚えやすいサービス名で、覚えておいてもらったというのであれば、自然検索からの再訪も期待できますが、そうでない場合には、最初に訪問した時に検索したキーワードで、再度検索する可能性が高いので、その時に広告が出てこないのでは意味がありません。
そうしないために、広告予算については、あまり低めに設定せずに、ある程度幅を持たせて余裕を持った設定が必要ですし、予算以外でも広告が表示されないという状態はなるべく作らないようにしなくてはいけません。
リスティング広告を運用していると新規流入ばかりに比重を置いてしまいがちですが、再訪ユーザーのほうがコンバージョン率が高いという事も多々ありますので、「再訪」という観点からウェブマーケティングを見直してみると面白いかもしれませんね。
株式会社アイエムシー 大塚雅智