コンバージョン数が少ない時の効果測定法の一例
リスティング広告を運用する上で「コンバージョン数の最大化」というのは、一つの目標になると思います。
コンバージョン数は多ければ多いに越したことがないですが、予算の都合上など場合によっては”やむを得ず”コンバージョン数が少ない状態になっているアカウントもあると思います。
ただし、1つの商品単価がものすごく高い場合や、コンバージョンからの成約率がものすごく高い場合など、必ずしもコンバージョン数が少ないからダメだという事もないですよね。
コンバージョン数が少ない、例えば月に数件という場合には、コンバージョン数が月に数十~数百件の時にはあまり出来ないような効果測定が出来、それを元に改善施策を考えていく事が出来ますので、それはそれでアリだと思います。
例えばGoogleアナリティクスの「ユーザーエクスプローラー」を使ってコンバージョンユーザーの行動を追体験するなんて言う事も出来ます。
このGoogleアナリティクスのユーザーエクスプローラーとは、ウェブサイトへの流入からウェブサイト内での行動~出口までを1件ずつ追って計測出来るものです。
通常、すべてのセッション1件ずつのものが表示されますが、Googleアナリティクス内で”コンバージョンユーザー”のデータだけにしてユーザーエクスプローラーを見てみると、「コンバージョンユーザーのウェブサイト内の動き」だけを確認する事が出来ます。
十数件くらいまでなら、1件ずつ見ていく事も出来ますが数十件~数百件のコンバージョンがあった場合には、1件ずつ見ていくというのはあまり現実的ではありませんよね、コンバージョン数が少ないからこそできる効果測定とも言えます。(もちろんコンバージョン数が多い場合でも、すべてのデータを見なければいけないなんて事も無いのですが・・・)
このユーザーエクスプローラーでコンバージョンユーザーを見る事で、コンバージョンまでのウェブサイト内の経路を辿る事が出来るというのももちろんなのですが、それぞれのページの閲覧開始時間が表示されるので、次のページの閲覧開始時間との差で「どのページをどれくらい見ているか」という事がよくわかります。
それによって、ユーザーがどんな気持ちで見ているのか、どのページがフックとなったのかなどという事も仮説として立てていく事が出来ます。
そんなフックとなるページを見つけたら、そのページを見たけれどもコンバージョンしなかったユーザーはどんな動きをしたのか、とまた当該ユーザーを抜き出して確認するなんて事をすると、コンバージョンしない原因が何なのかわかったりして面白いかもしれません。
「コンバージョン数が少ない」というのは、あまり喜ばしい状況ではないかもしれませんが、何も改善しなければ何も変わりませんし、改善していくためには、コンバージョン数が少ないからこそ出来る施策というのものも選択肢に入れて見るのもよいと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智