訴求軸から広告文のA/Bテストを考える
リスティング広告を構成している中で非常に重要なものが「広告文」です。
「広告文なんか変えてもクリック率は変わるかもしれないけどコンバージョン数やコンバージョン率、1件あたりの獲得コストは変わらないじゃないか」と思っている方も少なくないようですが、それは間違いで、色々とテストを繰り返していくと、広告文での伝え方次第でコンバージョンの数値も大きく変わることがあります。
なので、色々な広告文を作り、テストを繰り返していく事はリスティング広告のパフォーマンスを高めるためには非常に大切な施策となってくるわけですが、この広告文のテストをおこなう際、ただ単に違う広告文を並べてテストをするだけでは意味がありません。
同じ商品であっても光の当て方や見る角度によって違いが出てきますし、同じターゲットユーザーだと考えていても、反応する言葉は様々で”どのように伝えるとコンバージョン数が最大化するのか”という点を考えてテストをしていく必要があります。
その際に、「訴求軸」から、扱っている商品やサービスを考えていくと、新しい広告文も生まれやすくなりますし、テスト後の比較もしやすく、その後の広告文の差し替えも含む新しい施策へも繋がっていきます。
この訴求軸は扱っている商品やサービスによって変わってきます。
例えば、「金額は相場より比較的安いな」とか、「キャンペーンを適用してもらえれば他社よりも安く出来る」という場合は”価格訴求”の広告文を作ったり、商品やサービスの優位性を訴えていくのであれば、”規格訴求”の広告文を作ったりと、色々な角度から、その訴求軸を考えて広告文を作っていくことが出来ますよね。
この訴求軸ごとに広告文をテストしていく場合、やってはいけない事として「一つの広告文で色々と訴求する」という事があります。
複数の訴求軸を考え、その訴求軸から広告文を作っていくと、「あ、これいいな」とか「こういう良い伝え方があったな」などと新たな発見が生まれてきます。
また、「文字数がピッタリの良いフレーズが出来た!!」なんてこともあります。
そうすると、他の訴求軸で考えている広告文に対しても、そのフレーズを使いたくなり、複数の訴求軸を持つ広告文が生まれてしまうことがありますが、それをやってしまうと、訴求軸ごとのテストにならなくなってしまいますので、あまりはじめのうちは、複数の訴求軸を盛り込んだ広告文を試すのではなく、ある程度「これだ」という訴求軸が固まってきたら、複数の訴求軸の広告文もテストの一つとしてやってみるといいと思います。
「たかが広告文」なんて、普段から思っている方は、少し長い目で一度広告文のテストをやってみる事をおすすめします。
株式会社アイエムシー 大塚雅智