早急にダメだと結論を出すのではなく、まずはきちんとした仕組みの理解と効果検証を
リスティング広告が万能だとは言いませんが、リスティング広告の仕組みや機能を十分に理解していない段階で、ちょっとやってみて「リスティング広告って全然効果が無いよね」と結論を出してしまうのは非常にもったいない事だと思います。
リスティング広告を簡単に説明すると「広告を出したいと思うキーワードを設定し、広告文と広告のリンク先ページを設定するだけ」となってしまいますが、良くも悪くもターゲティングに幅を利かせる事が出来るため、上記の説明のままリスティング広告を始めてしまうと、最初のような「全然効果が無いよね」となってしまう可能性があります。
「ウチのメインサービスであるキーワードで検索の上位に掲載されているのにお問い合わせが無いんだから、効果が無いということだろう!」と思われるかもしれませんが、本当にターゲットユーザーに広告が届いているのかというのは上辺だけではわからない事もあります。
入札しているキーワードは潜在顧客が居そうなキーワードだったとしても、マッチタイプを「部分一致」に設定していたら、ターゲットではないユーザーからクリックされる事もあります。
実際、フタを開けてみたら(検索クエリを確認してみたら)ターゲットユーザーからのクリックはごくわずかで、ほとんどのクリックはターゲットではないユーザーからのものだったという事もあります。
部分一致に設定している事が悪いわけではありません。
部分一致はターゲットではないユーザーからのクリックが発生するリスクもありますが、それと同時に考えつかなかった検索キーワードを使うターゲットユーザーに対してもリーチする事が出来るというメリットもあります。
なので、特に検索ボリュームの大きいビッグワードなどを部分一致で設定する場合、除外キーワードの設定が必須となりますし、それに合わせて広告文も「ウチは○○の中でも△△な会社だ」と明確なメッセージとして伝える必要があります。
キーワードの設定一つとっても、マッチタイプという広告主に対して補完する機能があり、様々な検索クエリにも広告が出てしまう仕組みになっているのですが、それをあまり理解せずに、ただ入札したキーワードを管理画面で見て500クリックあるのにコンバージョンが1件も付かないからダメだと決めつけて、判断してしまうのはとてももったいない事だと思います。
キーワードの設定以外にもリスティング広告には様々な機能や設定がありますので、それらにプラスして”検索ユーザーならではの行動や特徴”も考えて、なぜコンバージョンしなかったのかを深く検証する必要があると思います。
もちろん、最初に書いたようにリスティング広告が万能だとは思っていません。
本当に色々とアレコレ手を尽くして、「やっぱりこのサービスは需要ないよね」とか、「需要はあるけど費用対効果が合わないよね」と結論を出した事もあります。
ですが、これはあくまでも”色々と手を尽くした結果の結論”であって、チョロっとやっただけで「ダメだ」と判断してしまうのは新たなお客様との機会損失を生むだけですので、早急に結論を出すのは危険だと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智