広告文はユーザーの検索意図から考える
リスティング広告の広告文を作る際に、「ウチの商品はどこの商品よりも安いんだから、その安さだけを前面に出した広告文にすればいいんだ」なんていう方がいらっしゃいます。
ECサイトのようにウェブ上で商品を売っていこうとした時に、”他のどこよりも安い”ということはものすごい強い武器になりますので、そのことを前面に出していくということは決して悪い事だとは思いませんが、リスティング広告ではそれが必ずしも正解とは言いきることができません。
スポンサードサーチなど検索連動型の広告は基本的にテキストのみの広告となりますので、「価格が安い」の前に「何を扱っているのか」を伝える必要があります。
キーワードによっては自社で扱っている商品を求めていないユーザーだったり、購買意欲が低い、あるいは無いユーザーに対してもリーチする事があるので、扱っている商品の価格が他社よりも安かったとしても欲しいと思っていないものはどんなに安くても買いません。
例えば、何を販売しているのか明確に表現していない広告文で「あなたが探しているものがどこよりも安いですよ」なんて広告文を作ってしまったら、誤クリックが増える事は容易に想像がつきます。
そうならないためにも、まずは「何を扱っているのか」、「何を売っているのか」という事を広告文上で明確に書いていく必要があると思います。
ただし、これも必ずではなく、あくまでも「キーワード次第」です。
自社で扱っている商品そのものズバリのキーワードで検索をされた場合、商品自体の説明はあまりせずに、広告文の大半を、その特長にあててしまってもきちんと意味として通じるケースがありますので、そのあたりキーワードでの検索の意味をや意図を考えた設定が必要になります。
このキーワード検索の意図という意味では、広告主側で設定をしているキーワードではなく、ユーザーが実際に検索をした検索クエリを調べていく方がよいかもしれませんね。
完全一致で入札している場合、そのキーワード以外で広告が表示されることはありませんので、このことは気にする必要はありませんが、部分一致、絞り込み部分一致でキーワードを設定している場合、広告主側で意図としていない形で広告が表示されている事がありますので、その点含めて検証していかなければいけません。
リスティング広告の広告文は文字数の制限もあるため、「もっと伝えたいことがあるのに!」と思う事もよくあると思いますが、この文字数制限の中でターゲットユーザーを的確に呼び込む、ターゲットユーザーに起こしてもらいたいアクションを起こしてもらうという広告文を考える事こそ、リスティング広告の面白さに一つではないかなと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智