ターゲットユーザーに来訪してもらえる状態をめざす
リスティング広告では、基本的には来訪数を増やしてウェブサイトのPV数を上げ、あらかじめ設定されているコンバージョン率が掛け合わされてコンバージョンとなっていくとイメージされて運用をされている方も多いと思います。
新規ユーザーを取り込み、その新規ユーザーから一定数コンバージョンが生まれるため、仮にコンバージョン数が目標に達していなかった場合、”新規ユーザーを増やせばコンバージョン数を増やすことが出来る”というような考え方です。
つまり「新規ユーザー数×コンバージョン率=コンバージョン数」という式の”新規ユーザー”の部分をリスティング広告で増やしていこう、という事ですよね。
これはとても真っ当な考え方なのかもしれませんが、リスティング広告は競合他社が増えてきた事やスマートフォンからの流入割合の増加など、様々な理由から「ただ新規ユーザーを増やせばよい」という時代は終わってしまったように感じます。
ですがリスティング広告はウェブマーケティングに於いて、今現在でも最も有効な手段の一つであることは確かで、多数の企業がリスティング広告で集客や販売を成功させていますよね。
一方で「リスティング広告はお金ばかりかかる」、「費用対効果が合わない」などという理由で失敗をしてしまい、リスティング広告から撤退する企業が多いのも事実です。
このように成功する企業と失敗する企業、どのような違いがあるのか?
一概には言えないと思いますけど、一つに”質にこだわっているかどうか”という事が挙げられます。
質とはウェブサイトに呼び込む新規ユーザーの質です。
リスティング広告で成功している企業のアカウントはキーワードの選定やターゲティングの設定はもちろんですが、ウェブサイトに呼び込む際の広告文でも、言い方が悪いですが”きちんと顧客を選別”してユーザーを呼び込むようにしています。
キーワードごとに広告文を精査して、しかるべき広告文を出すというのはもちろん、場合によっては時間帯や曜日によって広告文を変えて出したりもします。
一貫して「狙ったユーザーがきちんとウェブサイトを訪問している状態」を作りだします。
このような「狙ったユーザーがきちんとウェブサイトを訪問している状態」を作り上げることが出来ているならば、仮にそれでも思うようにコンバージョンが増えない状況であれば”ウェブサイトに問題がある”とか、”提供しているサービス自体に問題がある”などと考える事が出来ますので、改善もグンとしやすくなりますよね。
お客様にお店に来てもらっているのに接客もおもてなしもしないお店なんて売れるわけがありません。
せっかく自社で売っているモノに興味を持ってきてくださっているんだから、丁寧に説明して売ってしまえばいいだけなんです。
買ってもらえなかったら、何が足りないんだろう?と考えて改善をしていくだけです。
ウェブサイトへの来訪の質を高め、”お客様が来訪しているんだ”と意識する事でウェブサイト上での接客の質も自然と上がると思いますし、まず、そういう「狙ったユーザーがきちんとウェブサイトを訪問している状態」を作りだすための手段としてリスティング広告を活用する、と考えていくと、ただただコンバージョン数を増やすためだけのリスティング広告と違って、リーチの方法やメッセージの伝え方も変わってくるかもしれません。
ぜひ心掛けてみてください。
大塚雅智