ECサイトでリスティング広告を活用する時に大切な基本の考え方
ECサイトを使ってビジネスをしている方であれば、リスティング広告の重要性は認識していると思います。
集客から販売までインターネット上で完結するECサイトは、数値で全て管理が出来るのでリスティング広告との相性もいいですし、キーワード選びや広告文作成、その他ターゲティング機能をきちんと使う事が出来ればターゲットユーザーからの流入を確実に増やしていく事が出来ますよね。
ただ、リスティング広告を導入したからといってそれだけで売れるようになるわけではなく、成果を上げていくためには手間暇かけて運用をしていく必要があります。
リスティング広告で成果を上げていくために必要な事はたくさんありますし、そのどれも無視する事は出来ませんが、考え方として大切だと思うものは以下の3つです。
1、購買意欲の高いキーワードを見つける。
2、ターゲットを絞る、その理由は何か考える。
3、広告掲載結果と売上情報から収支の予定表を作る。
・購買意欲の高いキーワードを見つける。
リスティング広告はキーワードと広告文の作り方/組み合わせ次第でターゲットユーザーを的確にウェブサイトへ流入させる事が出来ます。
特にキーワード選びに関しては重要で、購買意欲の高い、要は「購入する事を決めているユーザー」ならではのキーワードというのが存在しますよね。
そういったユーザーに対しては、他のショップとどこが違うのか、値段なのかアフターサービスなのか、おまけが付いてくるのか……、違いを鮮明にし、その違いをユーザーに認識させることで、選ばれる確率が高くなります。
“購買意欲の高いキーワード”を探しだし、そういったキーワードを中心に攻めていく事が費用対効果を高める上では大切です。
・ターゲットを絞る、その理由は何か考える。
地域配信設定、時間配信、曜日配信など様々なターゲティング設定が可能なので自社の商品が売れる場所/時にピンポイントで広告配信する事が出来ます。
最初のうちは絞らずに全時間帯、全曜日、フォローできるなら全地域に配信し、効果を見ながら絞り込んでいったほうがいいと思います。
ある程度広告を走らせていると、コンバージョンが発生しやすい時間帯だったり、曜日だったりという傾向が出てくると思いますので、そういう傾向を見ながら、効果的な部分に時間帯や曜日で絞り込んでいくと費用対効果も改善していく事が出来ます。
ただ時間帯でも曜日でも地域でも「絞り込んでいく」という作業をする場合、「コンバージョンが発生するから」とか「1件あたりの獲得コストが安いから」という理由だけで絞り込むのではなく、「この時間帯にコンバージョンが集中するのはなぜだろう?」、「この曜日に1件あたりの獲得コストが安くなるのはなぜだろう」という事を考えて絞り込みをすると、ユーザー像が見えてきますので、その後の広告運用にも役立てていく事が出来ます。
「なぜだろう?」というよりは「誰だろう?」「どんな状況だろう?」というような考え方がいいかもしれません。
・広告掲載結果と売上情報から収支の予定表を作る。
最後に、これはECサイトに限った事ではありませんが「効果を測定し改善していく事が出来る」という所はリスティング広告を運用する上での最大の特長であり、一番最初に書いたとおり、ECサイトは販売まで全て数値で把握する事が出来ますので、他の業界や他のビジネスよりもリスティング広告で効果測定&改善していきやすい環境にある事は間違いないと思います。
ユーザーの検索数(広告の表示回数)、流入数、サイト回遊数、フォーム到達数、購入完了数と、全て数値が出てくるのでボトルネックを発見しやすいですよね、そこに商品単価、売上単価、リピート率、リピート単価など売上の数値情報を入れる事で、利益を出すためにはどこを改善するのかが明確になります。
これをするためには、リスティング広告をはじめる前に必ず「収支の予定表」を作成しておくことが大切です。
現在、リスティング広告を運用していて、特に収支の予定表を作っていなかったという方は、リスティング広告の数値(クリック数、クリック単価、CPAなど)と商品単価などの売上の数値情報を入れた収支表を作り、現状分析し、今からでも今後の収支の予定表を作ったほうがいいと思います。
これをするだけで問題点がすぐわかり、利益を出すためにどこを伸ばすべきなのか、が非常にわかりやすくなります。
以上、ECサイトでリスティング広告を活用する時に大切な基本の考え方3つを書いてみましたが、これって別にECサイトに限った事ではないのかもしれませんね。
株式会社アイエムシー 大塚雅智