ECはリピートで売り上げを伸ばす
リスティング広告は様々な業種・業態のビジネスで活用する事が出来る広告ですが、商品の販売まで一貫してネットでおこなう事が出来るECサイトはリスティング広告との相性が特に良いのではないかと思っています。
ただECサイトの場合、商品の単価が低い事が多いので「売れてるけど利益はあまり出ていない」だとか、「売ったら売った分赤字になるよ」という方も中にはいらっしゃいます。
もちろんリスティング広告の管理画面内で、赤字を出さないための設定や改善をしていくことがとても大切ですが、リスティング広告以外の部分を改善する事が出来るのであれば、そこにも手を入れていかなくてはいけません。
例えば「リピート」。
「ウチのお客さんはほとんどリピートしないから、リピートの分はあんまりアテにしない方がいいよ」という事をおっしゃる方もいらっしゃいますが、本当に「1つ買えば一生もの」というものでない限り、絶対にリピートしない商品というのはあまり無いような気がします。
確かに毎週、毎月のように頻繁に買わないもの、例えばパソコンなんかもそうかもしれませんが、毎月買うようなものではなかったとしても、周辺機器であったり付属品であったりと、またその1人のお客様から買っていただけるチャンスはあると思います。
そのためには一度買っていただいたお客様との接点を保つ事が出来る仕組みを考えて継続してアプローチしていったり、リピートの方限定のセールや特別商品の販売を行う等のイベントも考えていく必要があります。
この他にも接客であったりアフターフォローの仕方、トラブルがあった時の対応力、電話対応なども、態度が悪かったり不親切なショップだと次も積極的に買いたいと思いませんよね。
そういった眼には見えない部分もリピートするかしないかの判断材料になる事がありますので、場合によっては見直す必要があります。
リピートをしてもらう仕組みを作る事に関して、リスティング広告とはあまり関係が無いように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
一度買っていただいたお客様がリピートしてくれるのであれば、1購入あたりの金額や利益は変わらなくても、顧客生涯価値が上がりますよね。そうすると、1件の新規に対しての価値が上がるので、リスティング広告では1件あたりの獲得コストの上限を上げる事も可能になります。
このコラムでも何度か書いていますが、1件あたりの獲得コストは低くするに越したことはありませんが、あまり低く設定しすぎてしまうと、おこなう施策が限られてしまうため、パフォーマンスを発揮できない場合が出てきます。
そうならないために、1件あたりの獲得コストはギリギリに設定するのではなく、ある程度余裕を持って設定しておく必要がありますが、そもそも売ったら売った分赤字になるようでは全く意味がありません。
なので、1新規当たりの利益を増やす方法の一つとして、リピートさせる仕組みを作る、リピート率を上げる仕組みを作ることはリスティング広告を成功させるためにも非常に重要な考え方だと思います。
この話とは逆に、健康食品やサプリメント、化粧品のようなリピート率が高く定期的に購入をしてもらう事が出来る商品を販売している方もそういったリピートも含めた利益を考えた中で、リスティング広告の運用を考えていくと、コンバージョン数の最大化などより良い広告活動が出来るのではないかと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智