ユーザーの選択肢の中に入る事を意識する
リスティング広告は検索結果画面の上位に表示される広告なので、出来る事なら最上位に自社の広告を表示させたいと思っている方は多いと思います。
ですが成果という部分においては、最上位に表示されているに越したことはないのですが、最上位だからと言って必ずしもコンバージョン率が高くなるという事ではありません。
もちろん掲載順位が高ければ高いほど、コンバージョン率については上がる傾向はありますが全てがそのケースに当てはまるわけでもないんです。
また費用対効果については掲載順位とは全く別で、一番上だから費用対効果が良いなんて事もなく、5番目とか6番目とかの掲載順位のほうがクリック単価も抑えられるので、結果として費用対効果が良かったなんて話はよくあります。
その場のコンバージョンや費用対効果だけではない”最上位に表示されるメリット”というものもあるので、最上位を取れるなら取ったほうが良いという考え方もありますが、最上位に特別にこだわる必要はありません。
ターゲットユーザーはECサイトであれBtoBであれ、最終的には購入や成約、契約をするのは1社に絞り込みますので、リスティング広告の段階であれば、まずは「選択肢の一つに入る」という事が大切なことであって、その目的を達成するためであれば、必ずしも最上位でなければいけないという事はありません。
ECサイトの場合、購入までがウェブ上で完結するためなるべく上位で早めに自社の広告やランディングページを見せていく事も必要に思いますが、BtoBなどウェブ上で完結せず、お問い合わせ→商談→成約となっていくようなものの場合、何件かお問い合わせをするうちの1件にまずは入る事がとても重要です。
ユーザーによってお問い合わせをする件数というのは違いがあると思いますが、例えば「3件声掛けてその中から選ぼう」と思っているユーザーがいれば、その3件の中に入るためにどうするか?と考えていきます。
ウェブ上で比較検討されるので「他社との違い」はまずきちんと出していかなくてはいけない部分だと思いますし、そのための競合調査はより入念にしていく必要があります。
自社商品やサービスのウリ、特長は何なのかを確認し、競合他社は何を言っているのか/言っていないのかを確認し、他社にはないものを広告文やランディングページに反映させていきます。
「他社にはないもの」も探し物をしているユーザーにとってメリットとして感じてもらえるものにしなくてはいけませんし、その見せ方も非常に重要になります。
お問い合わせをしてもらうための障壁を下げる施策として、なにかプレゼントがあったり特別なオファーを設定したりするというのも、有効な手段になり得ますよね。
リスティング広告を出稿すると掲載順位がすごく気になるという方もいらっしゃいますが、掲載順位ももちろん大切な指標の一つですが、それよりももっと大切なことは、「お客様の選択肢の中に入る事」ですので、そのあたりを意識して広告全体を考えていくようにしましょう。
株式会社アイエムシー 大塚雅智