クリック単価が高い、その理由を考えてみよう
公開日: 2021年10月26日
リスティング広告の特徴の一つとしてクリック課金型の広告というものがあります。
広告文が表示されただけでは広告費は発生せず、広告文がクリックされたとき＝サイトに訪問したときに初めて広告費が発生する仕組みですが、その広告費というのはキーワードごとに変わり、厳密には同じキーワードでも1クリックごと状況により課金額が変わるため、その費用は平均クリック単価（CPC）と呼ばれています。
この平均クリック単価が高くなる仕組みというのは簡単に説明すると、広告主がここまでならクリック単価を払ってもいいよという「上限クリック単価」の入札額と広告文やクリックした先のリンク先ページと、その入札しているキーワードとの整合性の高さ（品質）によって広告が表示される掲載順位とクリック単価が決定するので、競合他社の数が多く、また競合他社の入札額が高ければ高いほど、クリック単価は高くなっていく傾向にあります。
また平均クリック単価は費用対効果に直結するため、平均クリック単価が高いキーワードというのは「掲載順位は低めでもよいから入札額も低めに設定しておこう」とか、「いっそのこと入札するのをやめてしまおう」というような考えになりがちです。
ですがそういった施策をする前にもう1度考えてみたいことがあります。
それは「なぜこのキーワードはクリック単価が高いのか」という事。
前述したとおり平均クリック単価の高いキーワードというのは競合他社の数が多く、さらに競合他社の入札額も高いキーワードということです。
ではなぜ「競合他社の数が多く、さらに競合他社の入札額も高いキーワード」なのか……それは「クリック単価がどんなに高くても上位掲載させるメリットがあるのではないか」という風にも考えられますよね。
現に多少クリック単価が高いキーワードでも、1件成約になれば500万、600万……、1000万、2000万と利益の出る商品であれば競合他社と競り合って上位掲載させてコンバージョンを獲得していくのも正解だと思いますし、1つの商品でそこまで利益が出なくても、リピートをさせる仕組みが出来ていたりすれば、それもまた正解だと思います。
つまり費用対効果が合うと見込めるのであれば「クリック単価が高いから」という理由だけで入札を辞めてしまうのは非常にもったいないことになるかもしれません。
これはキーワードだけでなく、業種などでも言えることだと思います。
一般的にリスティング広告でクリック単価が高いといわれている業種、不動産関係や金融、保険関係など「ウチの業界はリスティング広告をやっても広告費が高すぎて手が出せない」と考えているなら、それを逆に「リスティング広告で高い広告費を払ってでもそれ以上にリターンがあるから競合他社は継続して広告を出稿し、上位掲載を競っているんだ」という風に考えてみると販路が広がるのではないかと思います。
株式会社アイエムシー 大塚雅智
