予算によるインプレッションの損失率を減らす方法

カテゴリー: 指標の改善 タグ: パーマリンク

リスティング広告はクリック課金型の広告で、アカウントへ入金した広告費からクリックされた分がどんどん広告費として引かれていきますよね。

「1日の予算」を決めて、その予算をオーバーしてしまった場合やオーバーしそうなペースでクリックされていたりしたら、入札しているキーワードで検索をしても、広告が出てこないという事がよくあります。

これを「予算によるインプレッションの損失」と言い、この広告が表示される機会に対して、どれくらい広告が表示されていなかったのか、というのは管理画面内の「予算によるインプレッションの損失率」で確認する事が出来ます。

予算によるインプレッションの損失は、検索ユーザーに対して、広告を出す事が出来なかったわけですから、コンバージョンの機会損失にもなりますので、出来るだけ避けたいところですし、比較的効率良くコンバージョンが獲れているキャンペーンであれば尚更損失率は低くしておきたいですよね。

一般的に予算によるインプレッションの損失率が起こる原因は以下の通りです。

・1日の広告予算を抑え過ぎている
・入札しているキーワードの検索数が増加している
・クリック率が上がっている
・入札するキーワード数が多い
・検索ボリュームの大きいキーワードを入札している
・クリック単価が高くなっている

そもそもインプレッションの損失が出る理由は、1日の予算を抑え過ぎている事によるものですので、予算を柔軟に変えていけるのであれば、1日の予算をある程度余裕を持って設定する事により一般的に損失率を減らす事が出来ます。

「入札しているキーワードの検索数が増加している」というケースですが、時期によって検索ボリュームが増えるキーワードってありますよね。

夏の暑い時期に検索が増えるキーワード、冬の寒い時期に検索が増えるキーワードというように、それぞれ季節やその他のタイミングによってユーザーの検索数が増えるキーワードを入札している場合には、インプレッションの損失率が高くなる事が考えられます。

その対処法としては、キーワードの特性や過去のデータを参照し、検索が増えそうな時にはあらかじめ1日の予算を増やしておくなどの対応が必要となってきます。

「クリック率が上がっている」というのもインプレッションの損失率を高める原因の一つとなります。

クリック率が上がった原因により対処法が変わってくると思いますが、広告文がターゲットではないユーザーにまで訴求してしまっているようなものであれば、無駄なクリックが増えているというようにも考えられますので、広告文を見直しをする必要があります。

きちんと広告文もターゲットに向けたものであるならば、クリック率が上がることは悪いことではありませんので、きちんとコンバージョンが獲得出来ているのであれば、やはり1日の予算を増やすという対応が良いのだと思います。

「入札するキーワード数が多い」というのも、インプレッションの損失率が高くなる原因の一つです。

キーワードごとの効果を測定し、あまり出稿し続けても意味が無さそうな、効果の出ていないキーワードがあれば、そのキーワードでの広告出稿を停止する事も対応策だと思います。

「検索ボリュームが大きいキーワードを入札している」というケースもインプレッションの損失率が高くなる可能性があります。
もちろん、必要なキーワードであれば出稿し続けなければいけませんが、検索ボリュームが大きいキーワードは、一般的に「意味が広い」キーワードだと思いますので、除外キーワードの設定やキーワードのマッチタイプを完全一致、フレーズ一致等に変更し、無駄なインプレッションを抑える事で損失の解消をする事が出来るかもしれません。

「クリック単価が高くなっている」と、同じ1日の予算の中でも、使えるクリック数が減ってしまうので、インプレッションの損失が発生する可能性があります。

クリック単価が高くなる原因は様々ありますので、その原因を突き止めて改善をしていくもの良いと思います。

また入札価格を下げることでインプレッションの損失自体は抑える事が出来るかもしれませんが、同時に掲載順位の低下によるパフォーマンスの低下だけは避けたいところですよね。

以上です。

予算に関しては、リスティング広告の運用担当者の一存では決められないことが多いと思いますので、予算に合った運用をしていく事が大切です。

ただ、これもその他の数値と同様に、「インプレッションの損失率を下げること」が目的になっては意味がありません。

限られた予算内で、より良いパフォーマンスを出すためにはどうしたら良いのか?を考えて、施策をしていく事が大切だと思います。

株式会社アイエムシー 大塚雅智

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