話を聞かずに予測数値を出すのは難しい
リスティング広告は、広告を配信したあとに結果として様々な数値を残すことが出来ます。
なので、出稿したら出稿しっぱなしではなく、その出てきた数値を元に改善をしていく事でより効果的な広告の運用が出来るようになってきますよね。
また、それらの数値はリスティング広告の改善のみならず様々なマーケティングの場でも活かすことが出来る場合もありますので、そういった副次的な効果も含めてリスティング広告を運用したいと考える方も少なくないと思います。
リスティング広告を導入する前に、いろいろと勉強されているのだと思いますが、「獲得単価はどれくらいになりそうですか?」とか、「どれくらいの効果が見込めそうですか?」と聞いてくる方もいらっしゃいます。
いろいろと話を聞いたうえで、「○○円くらいなら現実的な線かも」みたいな話になるのならわかりますが、その方の”業種を聞いただけ”、”予算を聞いただけ”、という段階ではハッキリ言ってお答えのしようがありません。
獲得単価というのは、1件あたりの獲得コストの事で一般的に低いほど良いとされている
数値です。
「かかった広告費÷コンバージョン数」で計算する事が出来ますので、考え方としてはそんなに難しくなく、低ければ「費用対効果がいいな」、高ければ「費用対効果が悪いな」と判断する事が出来ます。
この獲得単価を「3,000円以内に抑えなければいけない」となったら、コンバージョン率1%=100クリックを3,000円以内で発生させなければいけないので、クリック単価は30円以下にしなければいけません。
全体の平均クリック単価が30円になるような設定だったりキーワード選定だったりをしていかなくてはいけないという事になります。
コンバージョン率を2%と見積もっても、3,000円÷50クリックなので平均クリック単価は60円以内にしないといけませんよね、これも同じことですが、それならば・・・と平均クリック単価が60円になるような設定、キーワード選定をするだけです。
また、「獲得単価は50,000円までいいよ」となったら、コンバージョン率1%で平均クリック単価が500円まで、2%なら1,000円まで設定する事が出来るので、いろいろとやれることも増えてきますよね。
上記の例のように、「獲得単価はいくらくらいになりそうですか?」というのは、ちょっと”逆の話”で、まず「最低でも獲得単価はいくら以下にしたいですか?」というところからの話になってきます。その上で、”それくらいなら……”となっていくんですよね。
「設定次第でいくらにでもする事が出来る」と言えばそうなので、事前に獲得単価だけを聞くというのは参考にもなりませんので止めておいたほうが良いと思います。
もちろん、成果が気になるのはわかりますし、その成果の指標の一つである1件あたりの獲得コストがどれくらいになるのか?というのは知っておきたいところだと思います。
なので、もしこのあたりの予測数値を知りたい場合には、面倒かもしれませんが、自分でやっているビジネスの事や目標数とか、1件あたりの売上、利益などをまずお話いただいてから……という事になりますね。
株式会社アイエムシー 大塚雅智