リスティング広告におけるビッグワードの扱い方
リスティング広告はSEO対策と違って、検索結果の上位に掲載することが前提の広告です。
なので特にSEO対策に力を入れていた企業の担当者などからしてみたら、「○○っていうビッグワードで一番上に出るのはすごくメリットだ」と思われる方もたくさんいらっしゃいますよね。
確かにSEO対策に力を入れて自然検索で上位表示することが出来なかったビッグワードであっても、リスティング広告だったら上位に表示することは可能ですので、SEOの担当者であったら、そういう風に思っても不思議ではありませんが、リスティング広告の担当者であったら、それが必ずしもメリットだとは考えません。
それはなぜかというと、キーワードの掲載順位と広告の成果が必ずしも比例しないからです。
ユーザーからの検索数の多いビッグワードで上位表示させるということは、クリック数は多くなりウェブサイトへの訪問数も増えるかもしれません。
しかし、その訪問したユーザーがお問い合わせや購入などのアクションを起こすのかどうかは別の問題です。
またリスティング広告はクリック課金型なので、クリックされれば当然のことながら広告費がかかります。
ただクリックはされるけどユーザーがアクションを起こしてくれなかったら、その広告費は無駄になってしまいますので、お問い合わせや購入というアクションを起こしてもらわなければいけません。
それに、ユーザーがお問い合わせや購入というアクションを起こしてくれたとしても、その1アクションに対する費用が高すぎてしまうと、リスティング広告を出したら出した分、赤字になってしまうということにもなりかねません。
なので、ただ単にビッグワードで上位表示が出来るから良いとは一概に言う事が出来ないというわけです。
リスティング広告はたくさんのキーワードで検索結果の上位に表示させることが出来ますので、ビッグワードだけではなく、ミドルワード、スモールワードと、広告を出稿し、成果を確認していくことが出来ます。
リスティング広告を運用していたら、ビッグワードよりもスモールワードのほうがパフォーマンスが高かったなんてことも多々ありますし、そういったパフォーマンスの高いスモールワードを集めていくことで、目標獲得数をクリアしていくという方法が一般的です。
またキーワードによっては一番上に表示させておくよりも、3番目、4番目のほうがコンバージョン率が高い場合もありますので、必ずしも上位に表示させれば良いというものでもありません。
ただ、ビッグワードを上位表示させることが悪いと言っているわけではありません。
ビッグワードは広告の表示回数も多くクリック数という母数も大きいので、費用対効果の合うように運用すれば大きな武器になることも事実です。
ですが、きちんと運用しなければ、先ほども書いたように赤字を垂れ流すだけのワードにもなってしまいますので、リスティング広告でビッグワードを運用する時には、しっかりと費用対効果を考えながら運用していくことをお勧めします。
株式会社アイエムシー 大塚雅智