クリック率に着目してみる
公開日: 2022年7月12日
リスティング広告の指標の一つに「クリック率」というものがあります。
クリック率は広告が表示された回数に対してクリックされた数の割合の事で、コンバージョン数や広告の費用対効果といった指標に直接は関係してきませんが、広告文の良し悪しを判断する材料の一つとして使う事が出来ます。
クリック単価や掲載順位が決まるのに関係しているキーワードごとにつけられる品質スコアにも影響を与えるため、クリック率を気にする方も多いですよね。
このクリック率が低くなる原因としては以下の3つが挙げられると思います。
・広告文とキーワードの不一致
・キーワードとターゲットユーザーの不一致
・広告の掲載順位
検索するユーザーは広告文を見てクリックするかしないかを判断するため、クリック率が低い時、広告文とキーワードが一致していない事が多々あります。
キーワードはユーザーの心理を表す鏡でもありますので、そのキーワードを使って検索をするユーザーが何を欲しているのか、どんなものを探しているのかという点から広告文を考えていく必要があります。
また、きちんとターゲットユーザーが魅力的に感じてもらえているのか、競合他社と比較した時の優位性は表現してあるかなどを一度見直すことが大切です。
あとクリック率を改善していくためには広告文のA/Bテストも欠かせません。複数の広告文でテストを繰り返す事でよりクリック率の高い広告文に仕上げていく事が出来ます。
次のクリック率が低い原因がキーワードにあるという場合、これは「的確にターゲットを呼び込めていないのではないか？」という事です。
ターゲットに向けた広告文を作った所で、その広告文を見ているユーザーはターゲットでは無かったら意味がありませんし、クリック率も下がって当然です。
キーワードを部分一致で入札している場合には、きちんと除外キーワードの設定など行い、ターゲットではないユーザーへの広告表示をやめるという施策をしていく必要があります。
実際にユーザーが検索をしたキーワード、「検索クエリ」で除外するキーワードを見つけていくという方法も良いと思います。
最後の掲載順位に問題については、特に解説する必要もないかもしれませんが、掲載順位が低ければその分クリック率も低くなりますよね。
なので、クリック率をもっと上げていきたいと考えた時には、掲載順位を見直すのは手っ取り早いと言えば手っ取り早いですよね。
ただ「品質スコアを改善するために掲載順位を上げてクリック率を改善しよう」と考えていたならば、少し注意しなくてはいけません。
Google広告ヘルプでは「広告の掲載順位がクリック率に与える影響を考慮し、その影響を品質スコアから排除する」と書いてありますので、掲載順位を上げるという施策によるクリック率の上昇は、必ずしも品質スコアを上げる為の施策にはなり得ないということになります。
もちろん、広告の掲載順位がクリック率に与える影響をどの程度考慮しているのか、どの程度品質スコアに対して排除しているのかはわかりませんので、一概にダメだという事は言いきれませんが……。
以上、クリック率が低くなる原因とその改善方法でしたが、クリック率に関して「コンバージョン数をもっと伸ばしたい」とか「費用対効果を改善したい」という目的の元、クリック率を改善していくというのであれば良いですが、ただ「平均よりも低いから」とかそんな理由でクリック率に対してナーバスになっている人がいるのであれば、そんな事を考えているよりももっとほかの数値に目を向けたほうが良いのではと思います。
クリック率が低くてもきちんと利益を上げているアカウントはたくさんありますし、ビッグワードでリスティング広告を出稿している場合などは、関係の無いターゲットではないユーザーにはクリックされないほうが良い場合だってあります。
リスティング広告を運用する目的や目標を達成するための手段の一つとして、クリック率を改善していかなくてはいけない場合には上記の事を確認してみてください。
株式会社アイエムシー 大塚雅智
