部分一致を使う上でのメリットデメリット
経営者: リスティング広告でキーワードを設定するとき、「部分一致」とか「完全一致」って聞くんですが、どう違うんですか?
広告担当者: 簡単に説明すると、「部分一致」は設定したキーワードに対して、そのキーワードに関連する広範囲の検索でも広告が表示されるものです。例えば、キーワードに近い意味の言葉や、前後に別の単語が追加された検索にも対応します。一方、「完全一致」は、設定したキーワードとほぼ同じものだけに広告が表示されるんです。
経営者: なるほど、じゃあ「完全一致」の方が無駄な広告が少なくて良さそうですね。
広告担当者: そう思われがちですが、実は「部分一致」の方が広告効果を高める可能性があるんです。ちょっと詳しく説明しますね。
マッチタイプの違いと効果
リスティング広告でキーワードを入札する際には、「マッチタイプ」という設定があります。これは、広告が表示されるためのキーワードの一致具合を決めるもので、主に3つのタイプがあります。
1.部分一致
設定したキーワードに関連する広範囲の検索に対しても広告が表示されます。たとえば、キーワードの前後に別の単語がついていたり、類似の意味を持つキーワードでも表示されるのが特徴です。幅広いユーザーにリーチできる反面、意図しない検索結果にも表示されてしまうことがあります。
2. フレーズ一致
設定したキーワードが含まれている検索結果に対して広告が表示されます。たとえば、キーワードが文中に含まれていれば、広告が表示される仕組みです。
3.完全一致
設定したキーワードとほぼ同じ検索に対してのみ広告が表示されます。ユーザーの検索と一致しない場合は広告が表示されないため、無駄なクリックを避けることができますが、幅広い検索結果には対応できません。
部分一致が完全一致に勝る理由
「完全一致」は一見、最も効率的なマッチタイプに思えるかもしれません。しかし、実際には「部分一致」の方が強力な広告効果を発揮することがあります。
経営者: でも、「完全一致」の方が無駄なクリックが発生しないですよね?なんで「部分一致」の方が良いんですか?
広告担当者: そうですね、確かに「完全一致」は無駄なクリックを防げるメリットがあります。でも、「部分一致」は、広告を表示する範囲が広がるため、意外な検索キーワードでもコンバージョン(成果)を得るチャンスが増えるんです。
「部分一致」で設定された広告では、思いもよらないキーワードがコンバージョンに繋がることがあります。たとえば、「こんなキーワードでお客さんが見つかるんだ!」とか「このワードで広告が反応して、実際に売れた」というケースは意外と多いです。
部分一致のデメリットをカバーする方法
もちろん、「部分一致」には広範囲の検索に対応するがゆえに、意図しない検索で広告が表示されてしまうというデメリットがあります。しかし、適切に運用することで、このデメリットを最小限に抑えることができます。
1. 除外キーワードの設定
不要な検索クエリには除外キーワードを設定することで、無駄なクリックを防ぐことが可能です。
2. 絞り込み部分一致の活用
部分一致の精度を高めるために「絞り込み部分一致」を使用することで、さらに無駄な表示を減らし、効果的な広告運用が可能になります。
経営者: じゃあ、しっかり設定さえすれば「部分一致」の方が強力なツールになるってことですね?
広告担当者: その通りです。「部分一致」はリーチを広げながら、効果的なキーワードを発見できる貴重なツールです。適切に設定して運用すれば、完全一致以上の成果が期待できますよ。
まとめ
リスティング広告でのマッチタイプ設定は、広告効果に大きな影響を与える重要な要素です。「完全一致」は無駄を抑える一方で、幅広い検索を逃してしまうリスクがあります。一方、「部分一致」は適切に設定することで、より多くのユーザーにリーチし、思いがけない成果を得るチャンスを広げることができます。
効果的な広告運用には、それぞれのマッチタイプの特性を理解し、状況に応じて使い分けることが重要です。特に「部分一致」を活用することで、広告効果を最大限に引き出すことができるでしょう。